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SNS運用支援
TikTok運用は企業に必要か?ショート動画時代の認知獲得戦略

TikTok運用は、企業に必要なのでしょうか。
結論から言うと、すべての企業が今すぐTikTokを始めるべきとは限りません。
しかし、認知拡大、採用広報、店舗集客、サービス理解の促進、ブランドの親近感づくりを重視する企業にとって、TikTokを含むショート動画運用は検討すべき施策です。
特に近年は、Instagramリール、YouTubeショート、TikTokなど、縦型ショート動画を中心に情報接触の形が変化しています。
ユーザーは、検索する前に動画で商品、サービス、会社、店舗、働く人の雰囲気に触れるようになっています。
そのため、企業にとってショート動画は、単なる流行ではなく、認知獲得の入口になりつつあります。
この記事では、企業にTikTok運用が必要な理由、向いている企業、成果につなげるための設計、TikTok運用代行を検討する際の判断基準を解説します。
TikTok運用が企業に注目される理由
TikTokが企業に注目される理由は、ショート動画によって「知らない人に届く可能性」があるからです。
WebサイトやSEOは、基本的にユーザーが検索して初めて接点が生まれます。
一方で、TikTokはおすすめフィードを中心に、まだ企業やサービスを知らないユーザーにも動画が届く可能性があります。
これは、認知拡大を目的とする企業にとって大きな意味があります。
たとえば、以下のような企業課題と相性があります。
・サービスの存在を知ってもらいたい
・採用候補者に会社の雰囲気を伝えたい
・店舗の魅力を短い動画で届けたい
・商品やサービスの使い方を直感的に見せたい
・企業の専門性をわかりやすく発信したい
・広告だけでは届かない層に接点を作りたい
2024年の日本のインターネット広告費は3兆6,517億円、前年比109.6%となり、SNS上の縦型動画広告をはじめとする動画広告需要が市場全体の拡大に寄与したと発表されています。
つまり、企業の情報発信において「動画で届ける力」は確実に重要度を増しています。
TikTokは若者向けだけの媒体なのか
TikTokに対して、「若者向けの媒体」というイメージを持つ企業は少なくありません。
たしかに、TikTokは若年層との相性が強い媒体です。
しかし、企業が見るべきなのは「若者が多いかどうか」だけではありません。
重要なのは、TikTokが短時間で興味を引き、知らない人に情報を届けやすいショート動画媒体であるという点です。
TikTok広告の到達可能性について、DataReportalは2025年初頭時点で、日本の18歳以上の成人の25.3%にTikTok広告がリーチしたと報告しています。これは実ユーザー数そのものではなく広告リーチの指標ですが、企業がTikTok上で一定規模の接点を作れることを示す参考データです。
ただし、BtoB商材や高単価サービスの場合、TikTokだけで即問い合わせを狙うのは現実的ではないこともあります。
その場合は、TikTokを直接CVの媒体として見るのではなく、認知拡大、専門性の可視化、採用広報、指名検索の増加、他SNSやWebサイトへの導線づくりとして活用する方が現実的です。

企業がTikTok運用で得られる主な効果
企業のTikTok運用では、主に以下のような効果が期待できます。
1. 認知拡大
TikTokの最大の強みは、まだ企業を知らない人に届く可能性があることです。
特に、サービス名や会社名を検索される前の段階で接点を作りたい場合、ショート動画は有効です。
たとえば、以下のような発信は認知拡大につながりやすいです。
・業界あるある
・よくある悩み
・失敗例
・比較ポイント
・現場の裏側
・ビフォーアフター
・短時間で理解できる解説
・人柄が伝わる動画
TikTokでは、いきなり商品やサービスを売るよりも、ユーザーが思わず見てしまう入口を作ることが重要です。
2. 採用広報
TikTokは、採用広報とも相性があります。
求職者は、求人票だけで会社を判断するわけではありません。
どんな人が働いているのか。
どんな雰囲気なのか。
社長や社員はどんな考え方なのか。
職場に馴染めそうか。
成長できそうか。
こうした情報は、文章だけでは伝わりにくいものです。
ショート動画であれば、社員の表情、声、会話、職場の空気感を短時間で伝えられます。
採用を目的にTikTokを使う場合は、単に面白い動画を作るのではなく、候補者の不安を解消する設計が必要です。
3. 店舗集客
飲食店、美容サロン、宿泊施設、ジム、スクール、クリニックなど、来店型ビジネスではTikTokを集客の入口として活用できます。
特に、以下のような要素は動画と相性があります。
・料理のシズル感
・店内の雰囲気
・施術の流れ
・アクセス方法
・スタッフの人柄
・体験のビフォーアフター
・利用シーン
ただし、再生数が伸びても来店につながらなければ意味がありません。
店舗集客では、動画からプロフィール、予約ページ、Googleマップ、LINE、DMまでの導線設計が必要です。
4. 専門性の可視化
BtoB企業や専門サービスでも、TikTokやショート動画は使えます。
ただし、エンタメ的にバズらせるよりも、専門性をわかりやすく伝えることが重要です。
たとえば、以下のような動画が考えられます。
・業界のよくある誤解
・プロが見る判断基準
・導入前に知るべきこと
・失敗しやすいポイント
・専門用語の解説
・顧客が見落としがちな注意点
難しい内容を短くわかりやすく伝えることで、「この会社は詳しそう」「相談してみたい」と感じてもらうきっかけになります。
TikTok運用が向いている企業
TikTok運用は、すべての企業に同じように有効なわけではありません。
特に向いているのは、以下のような企業です。
視覚的に魅力を伝えやすい企業
飲食、美容、宿泊、アパレル、インテリア、観光、スクール、イベントなどは、動画で魅力を伝えやすい業種です。
見た瞬間に雰囲気や価値が伝わるため、TikTokとの相性が高いです。
人の魅力が強い企業
社長、社員、スタッフ、講師、職人など、人の魅力がサービス価値に関係する企業もTikTokと相性があります。
採用広報、店舗集客、教育系サービス、士業、コンサル、制作会社などは、人柄や考え方を伝えることで信頼につながります。
認知不足が課題の企業
サービスの質は高いが、知られていない。
このような企業にとって、TikTokは認知拡大の入口になります。
検索される前の段階で接点を作れるため、潜在層にアプローチしやすくなります。
若年層との接点を作りたい企業
採用、教育、店舗集客、エンタメ、ファッション、美容、ライフスタイル領域では、若年層との接点作りとしてTikTokを検討する価値があります。
ただし、若年層向けだからといって無理に流行に寄せすぎると、企業らしさを失うことがあります。
重要なのは、トレンドを使うことではなく、自社の魅力をTikTok上で伝わる形に翻訳することです。
TikTok運用が向いていないケース
一方で、TikTok運用が向いていないケースもあります。
短期的な問い合わせだけを求めている場合
TikTokは認知獲得に強い媒体ですが、すぐに問い合わせが増えるとは限りません。
特に高単価商材やBtoB商材では、TikTokだけで即CVを狙うよりも、Webサイト、ホワイトペーパー、問い合わせフォーム、YouTube、Instagramなどと組み合わせて導線を作る必要があります。
短期的な問い合わせだけを目的にすると、期待値がズレやすくなります。
継続的な投稿体制が作れない場合
TikTok運用では、継続的な投稿と検証が必要です。
1本だけ動画を出して成果を判断するのは早すぎます。
企画、撮影、編集、投稿、分析、改善を継続できる体制がない場合、成果につながりにくくなります。
ブランド上の制約が強すぎる場合
TikTokでは、広告感が強すぎる動画や、企業目線が強すぎる動画は見られにくいことがあります。
一方で、ブランドのトーンを崩しすぎると、企業イメージに合わなくなることもあります。
そのため、どこまで柔らかく見せられるか、どこまで人を出せるか、どの表現なら許容できるかを事前に整理しておく必要があります。

TikTok運用で成果を出すための設計
TikTok運用で成果を出すには、投稿前の設計が重要です。
1. 目的設計
まず、TikTok運用の目的を明確にします。
・認知拡大
・採用広報
・店舗集客
・問い合わせ獲得
・サービス理解
・ブランド形成
・指名検索の増加
目的が違えば、投稿内容も見るべき指標も変わります。
認知拡大なら、再生数、リーチ、視聴維持率が重要です。
採用広報なら、プロフィールアクセス、採用ページ流入、応募数が重要です。
店舗集客なら、保存数、プロフィールアクセス、予約導線、来店数が重要です。
目的を決めないまま動画を作ると、再生数だけを追いかける運用になります。
2. ターゲット設計
TikTokでは、誰に届けるのかを明確にする必要があります。
同じ企業でも、求職者向けと顧客向けでは動画の作り方が違います。
たとえば、採用向けなら以下のような切り口が考えられます。
・社員の1日
・入社前後のギャップ
・未経験者が成長する流れ
・社長や社員の考え方
・職場の雰囲気
・仕事のやりがい
一方で、集客向けなら以下のような切り口が考えられます。
・よくある悩み
・選び方
・比較ポイント
・利用前の不安解消
・体験の流れ
・ビフォーアフター
ターゲットが曖昧だと、動画の切り口も曖昧になります。
3. 冒頭設計
TikTokでは、冒頭数秒が重要です。
ユーザーは次々と動画をスワイプするため、最初に「自分に関係ある」と思ってもらえなければ離脱されます。
冒頭では、以下のような切り口が有効です。
・よくある悩みを提示する
・意外な事実を出す
・結論から言う
・比較を見せる
・失敗例を出す
・ビフォーアフターを見せる
・強い問いを投げる
ただし、過度な煽りや誇張は避けるべきです。
企業アカウントでは、短期的に再生数を取るよりも、信頼を損なわない表現が重要です。
4. クリエイティブ設計
TikTokでは、動画の見せ方が成果を左右します。
重要なのは、以下の要素です。
・テンポ
・テロップ
・構成
・音源
・画角
・編集の間
・サムネイル
・CTA
・コメント欄の設計
株式会社ICHIKABACHIKAでは、動画制作・SNS運用支援を行っていますが、ショート動画では「撮った素材を短く編集する」のではなく、「最初からショート動画で伝わる構成にする」ことが重要だと考えています。
特に企業のTikTok運用では、トレンドを追うだけでなく、目的とターゲットに合わせて情報を短く、見やすく、伝わりやすく設計する必要があります。
5. 導線設計
TikTokで再生数が伸びても、次の行動につながらなければ成果にはなりません。
確認すべき導線は以下です。
・プロフィール文
・固定動画
・リンク先
・採用ページ
・予約ページ
・問い合わせフォーム
・LINE
・InstagramやYouTubeへの導線
・コメントやDM対応
TikTokは認知獲得に強い一方で、比較検討や問い合わせは別の媒体で行われることもあります。
そのため、TikTok単体で完結させるのではなく、Webサイトや他SNSとの連携を前提に設計することが重要です。
TikTok運用で見るべき指標
TikTok運用では、再生数だけを見てはいけません。
目的に応じて、見るべき指標を分ける必要があります。
認知拡大で見る指標
・再生数
・リーチ
・インプレッション
・視聴完了率
・平均視聴時間
・フォロワー外への表示
認知目的では、どれだけ多くの新規ユーザーに届いたかを確認します。
興味喚起で見る指標
・いいね数
・コメント数
・シェア数
・保存数
・プロフィールアクセス数
興味を持たれているかどうかを見るには、反応の深さを見る必要があります。
集客・採用で見る指標
・リンククリック数
・DM数
・問い合わせ数
・予約数
・採用ページ流入
・応募数
・指名検索数
成果目的では、TikTok内の数字だけでなく、外部ページや実際の問い合わせ、応募まで見る必要があります。
再生数が多くても、プロフィールアクセスやリンククリックが少なければ、動画から次の行動への導線が弱い可能性があります。
TikTok運用代行を検討する場合の判断基準
TikTok運用代行を依頼する場合は、単に動画を作れるかだけで判断するべきではありません。
確認すべきポイントは以下です。
1. 目的から逆算して企画できるか
TikTok運用では、再生数を伸ばすことだけが目的ではありません。
認知、採用、集客、問い合わせなど、目的から逆算して企画できるかが重要です。
2. ショート動画の構成を理解しているか
ショート動画には、短尺ならではの設計があります。
冒頭の引き、視聴維持、テンポ、テロップ、CTA、コメント誘導などを理解しているかを確認しましょう。
3. 撮影から編集まで対応できるか
TikTok動画では、撮影段階で構成が決まります。
後から編集だけで何とかしようとしても限界があります。
撮影と編集を一貫して考えられる体制があるかを確認するべきです。
4. 数字を見て改善できるか
TikTok運用は、出して終わりではありません。
どの動画がなぜ伸びたのか、どこで離脱されたのか、どの切り口が次に使えるのかを分析し、改善する必要があります。
5. ブランドを壊さずに見せ方を調整できるか
TikTokでは柔らかい表現やテンポの良い見せ方が必要です。
しかし、企業アカウントではブランドを壊してはいけません。
トレンドに乗ることと、企業らしさを保つことのバランスを取れるかが重要です。

まとめ
TikTok運用は、すべての企業が今すぐ始めるべき施策ではありません。
しかし、認知拡大、採用広報、店舗集客、サービス理解の促進を重視する企業にとって、TikTokを含むショート動画運用は重要な選択肢です。
特に、検索される前の段階で見込み客や求職者と接点を作れる点は、TikTokの大きな強みです。
一方で、TikTok運用は、ただ動画を投稿すれば成果が出るものではありません。
成果を出すには、以下の設計が必要です。
・目的設計
・ターゲット設計
・冒頭設計
・クリエイティブ設計
・導線設計
・数値分析
・改善フロー
再生数だけを追うのではなく、プロフィールアクセス、保存数、シェア数、リンククリック、問い合わせ、応募など、目的に応じた指標を見る必要があります。
企業がTikTok運用を行う場合は、流行に乗ることよりも、自社の価値をショート動画で伝わる形に翻訳することが重要です。
TikTok運用代行を検討する際も、動画を作れるかだけでなく、目的から逆算した企画、撮影・編集体制、分析改善、ブランド理解まで対応できるかを確認しましょう。
ショート動画時代の認知獲得は、単なる投稿ではなく、見つけてもらい、興味を持ってもらい、次の行動につなげるための設計から始まります。
